2008年07月02日

ワタシは旅立っていきました

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ワタシ。
ぴょんぴょんちの猫。
1998年9月28日生まれ。
2008年7月2日午後3時35分永眠。
生前は皆様に大変お世話になり、また、ファンレターや温かい励ましのお言葉などもいただき、どうもありがとうございました。
写真は6月末に撮ったものです。
食事が摂れなくなったので、ずいぶん痩せてしまいました。

腎不全が驚くべき早さで進行してしまい、飲食ができなくなってからは、ほとんどの時間を、好きな場所に行ってうつらうつらと眠っているような状態で過ごしていました。
わたくしのそばにいるのが、特に好きでした。
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苦痛はないようでしたが、時々吐きそうな様子をしたり、実際に数回吐いたりして、その時だけは苦しそうでかわいそうでした。

飲まず食わずになってからは、漠然とした不安を感じていたのかもしれません。
わたくしの姿が見えなくなると超人的な努力をしてフラフラと立ち上がり、後を追って来ようとするため、ここ3日ほどは一日中付きっ切りでした。
外出する用事がなくて幸いでした。
昨夜は、一晩中フラフラと動きたがり、なだめて横にならせるのが大変でした。

今日のお昼前、わたくしがちょっと目を放した隙によろめき歩いたらしく、飲み水のボウルにぶつかって大量にこぼし、その水溜りの中にへたり込んでいるのを見つけました。
体毛がかなり濡れてしまい、慌てて拭いたり、乾燥機で温めたバスタオルに包んだりしましたが、身体が冷えてしまったのかもしれません。
ずっと普通の呼吸状態だったのですが、午後3時頃にいきなり「グゥグゥ」とあえぐように苦しそうな呼吸をはじめ、何度かよろよろと立ち上がって息を吸おうとする様子を見せては、力尽きたように横倒しになることを繰り返しました。

その後、ひとこえ「にゃぁん」と鳴きました。
元気だった時に甘えるのと同じ、かわいい声でした。
具合が悪くなってから声が出せなかったので、久しぶりに聞いたワタシらしい鳴き声でした。

それからは何回も「グエッ」と言いながら激しく痙攣したため、折れそうに細くなってしまった身体を抱きしめて声をかけているうちに、逝ってしまいました。
苦しんだのは最期の30分ほどでしたが、その間は壮絶でした。
ワタシをもらってくる時、母さん猫に「必ずとても大切にしますから」と約束したのに、最期に苦しい思いをさせてしまいました。
本当に申し訳ない。
せめて、ワタシがこの世で見た最後のものがわたくしの姿であり、最後に聞いたのはわたくしの声であったらいいなぁと思います。
ずっと、ワタシの見開いた黒目には、わたくしの姿が映っていたんですけれど…。
ワタシの苦しみが終わり、穏やかな顔になった時も、ワタシの瞳にわたくしの上半身が映っているのが見えました。

昨夜、夫が「ワタシが死んじゃったら、獣医さんのところに連れて行って火葬してもらう」的な話をし始め、わたくしは気が動転しました。
その後、お互いが自分自身の悲しみだけを見つめたせいもあり、大喧嘩になりました。
聴力は最期まであると言います。
わたくしは、まだ生きているワタシに聞こえるところで、火葬なんて話をして欲しくなかった、その心遣いが欲しかっただけなのですが…。
他にも、「ずいぶんデリカシーがないなぁ」と思う言葉を夫から投げかけられました。
ワタシが長い間具合が悪かったので、二人とも気が立っていたのだと思います。
気を取り直し、ワタシをベッドに寝かせて「ママはシャワーを浴びてくるから、動かないで待っててね」と言い聞かせていると、夫が「その間は見ていてあげるよ」と言ってくれました。
大急ぎでシャワーを浴びて10分もしないで戻ると、夫はいびきをかいて寝ており、ワタシがふらふらしながらベッドから降りようとしているところでした。

わたくしの結婚生活は崖っぷちで、それでも我慢する価値はあるのではないかと考えていました。
わたくしにも短所や欠点はあり、夫にもいいところはあるのです。
でも、何だか今回は、どうしようもなく夫の言動がこたえます。
神様のような存在があるなら、どうぞして今わたくしに、どんなことにも耐えられ、どんなことをされても相手を許せる広い広い心をくださいとお願いしたいです。

そして、今までたくさんの肉親や知り合いやペットを送り、お別れには慣れているはずなのに、今回はとても辛いです。
ワタシは、わたくしの癌になる前、治療中、治療後の具合の悪い時期をすべて知っていて、ずっと体調の優れないわたくしと一緒に寝ている時間が多かった、特別な子でした。
悲しみと共にではなく、温かい気持ちや懐かしく優しい気持ちでワタシのことを思い出せる日が、一日も早く来ることを願っています。

もしかしたらわたくしは、すぐにでも新しい子を飼い始めたほうがいいのかもしれません。
わたくしの悲しみは癒され、保健所に行く子が1匹減ります。
ワタシも、先住猫を送ってから1週間ほどで飼い始めた子です。
でも、ワタシを送った辛さを思い出すと、新しい子を飼うのは躊躇する気もあります。

先ほど夫が帰宅したので、ワタシの最期の様子を話しました。
夫「ふふっ、最期まで元気だったんだね!」(苦しくて動き回ったんだと思いますが…)
ぴ「ワタシの最期が苦しそうで、トラウマになりそ」
夫「じゃあ、もう飼うのはやめるんだな!」
ぴ「そんな言い方しなくても…」
夫「だってそうだろ? トラウマになるんだったらもう飼えないだろう?」

ワタシを寝かせた箱を見た夫は、「へ〜、おあつらえ向きの箱じゃない。くすっ(笑)」
なんでそう言う言い方になるのかしらん…。
くどいようですが、今回はそんな夫のものの言い方がとてもこたえます。

わたくしは、癌の患者サイトをやっている関係上、見ず知らずの方からいきなり「私の苦しみ聞いてください!」という訴えを投げかけられて困惑することがあります。
ですから、今、本当に本当に「今まで生きてきた中で最高レベル」に辛いのですけれど、相手の都合も考えずに自分の辛さを聞いてもらおうとは思いません。
ただ、もしもわたくしのリアル友人や、わたくしのことを友達だと思っている方がここを見ていて、「たまにはぴょんぴょんの力になってもいいかぁ」と思われるなら、会って話したりする時間を作っていただけるとありがたいです。

今晩は、ワタシのお通夜をします。
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posted by ぴょんぴょん at 21:40| Comment(20) | ねこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サンタクロースの家の居候

一年の大半は寒い気候で、雪もたくさん降る。
そんな、冬が長い長い土地だけれど、ビーちゃんは気にならない。
ビーちゃんが今住んでいる家は、針葉樹の森の中に建っている。
とんがった三角屋根に煙突がついたかわいい建物で、居間には立派な暖炉があり、冬の間、炎が楽しげに燃え続ける。
暖炉の近くには、座り心地のいい、ふかふかのソファもある。
あったかい部屋の窓枠に陣取り、窓越しにひらひらと絶え間なく舞い落ちる雪を眺めていると、ビーちゃん自慢の尻尾は、いつの間にかブンブンと左右に激しく動く。
楽しい気持ちになると、猫の尻尾はそうなっちゃうのだ。

木々に積もった雪に太陽が当たると、外のすべてがキラキラして、とってもきれいだ。
ビーちゃんは目を細めて、キラキラを眺める。
あの光を捕まえてみたいと思うけれど、どこもかしこもこんもりと雪をかぶった外は、寒いから嫌いだ。

ここには、短いけれど春と夏と秋がある。
その間だけ、ビーちゃんはたまに森へパトロールに出かける。
でも、足が汚れると気持ち悪いので、お家の中にいるのが一番好きだ。

ここを「ラップランドだ」という人がいるらしいけれど、ビーちゃんにはよくわからない。
どちらにしろ地図には載っていないし、誰でも来られる場所ではないんだそうだ。
この家の主である優しくて陽気なおじいさんが、そう言っていた。

1998年のクリスマスの頃、ビーちゃんは具合が悪くなって、動物病院に入院した。
クリスマスイブの午後、お見舞いに来たママは、「お正月はお家で迎えられるといいね!」と言った。
その日、ビーちゃんは何だかママと離れたくなくて、帰って行くママを大きな目でじいっとじいっと、いつまでも見つめたのだった。

深夜、病室で眠っていたビーちゃんは、突然身体が軽くなるのを感じた。
みなみの島」へ行く飛行機に乗る時が来たのだ。
ビーちゃんは、ママから何回も「みなみの島」について聞かされていた。
ママやビーちゃんや仲間たちは、将来ずっと永遠に「みなみの島」で一緒に仲良く楽しく暮らすと決まっている。

飛び立とうとしていたビーちゃんは、シャリシャリと鳴る不思議で気持ちのいい音を聞いた。
はじめは遠くで聞こえていたその音はだんだん近づいてきて、すぐにはっきりした、たくさんの鈴音になった。
ビーちゃんは、サンタクロースに会ったのだ!
人間が大好きなビーちゃんは、ママが島に来るまで、サンタさんのお家で暮らしてみることにした。

ビーちゃんが一等好きなのは、クリスマスの前だ。
サンタさんのお家の中には、贈り物を飾ったリボンの切れ端がたくさん散らばる。
ビーちゃんの紐好きな「ねこごころ」は、とってもくすぐられて、素敵に興奮するのだ。

トナカイのルドルフとも仲良くなった。
赤い鼻のルドルフは、毎年、クリスマスの「そり」の先頭にいる。
有名なトナカイなのにちっとも偉ぶらないから、ビーちゃんはルドルフが大好きだ。
ルドルフの角にすりすりさせてもらうと、うっとりするほど気持ちいい。

昨夜、ビーちゃんは久しぶりにママの夢を見た。
「ビーちゃん、元気にしていますか? ビーちゃんに会えなくなってずいぶん経ちますが、ビーちゃんのことを忘れたことはありません。ママは、ビーちゃんの首輪を今も大切に持っていますよ。ずっと会えないわけじゃありませんから、もう少しサンタさんのお家でかわいがってもらっていてね。今度、茶色い子が行きます。「ワタシ」という名前です。ママがみなみの島に行くまで、ビーちゃんのところで面倒を見てあげてください。よろしくね。ママと会う日まで、仲良く暮らしていてください」

そしてさっき、ビーちゃんは森の中で、ママが夢で言っていた茶色い子に会った。
ワタシは、ねずみのおもちゃを2匹と、ビーちゃんが知らない新しい味のカリカリを持ってやってきた。
「ビーちゃんへのお土産に」と、ママが余分に持たせてくれたと聞き、ビーちゃんはとっても嬉しかった。
サンタさんのお家に落ち着いたワタシは、「なんだかずっと気分が悪くてご飯が食べられなかったんだけど、今はすごく良くなった」と言い、晩御飯をお代わりした。
サンタさんは、食後のミルクをいつもよりうんと多く注いでくれたけど、ワタシはそれもきれいに飲んでしまい、もう、ソファの上でうとうとしている。
ビーちゃんは今、ワタシと寄り添って久しぶりに猫同士で丸まり、特別なあったかさを楽しんでいる。
明日からワタシは、最近のママとパパの話をしてくれることだろう。

何年か、何十年か経って、ママが乗った「みなみの島行き」の飛行機が飛び立ったら、ビーちゃんやワタシたちもすぐに、ルドルフのひく「そり」に乗せてもらって、島へ向かうことになっている。
ルドルフは「ボクより早い乗り物はないよ。絶対にママよりも早く島に着けるよ。任せといて!」と言ってくれる。
だから、ビーちゃんたちは「みなみの島」の滑走路で、ママの乗った飛行機を出迎えられるはずだ。

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posted by ぴょんぴょん at 21:30| ねこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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